特別支援学級の生徒も、交流する通常の学級の名簿の中に入れる

特別支援学級の生徒も、交流する通常の学級の名簿の中に入れる。

地域によっては難しいかもしれません。

 

実践した「ある中学校」でも、その前年までは、特別支援学級の生徒は、通常の学級の名簿に入ってはいましたが、他の生徒は五十音順なのに、その生徒だけ「一番最後」でした。

この年、管理職が理解してくれて、他の生徒と同じように「五十音順」で名簿の中に入りました。

 

 どうして、名簿の中に入る必要があるのでしょうか。

子どもたちは名簿を見ます。

特別支援学級の生徒が名簿になかったり、一番最後だったりと違う扱いを受けていたら、「あの子たちは違うんだ」という意識を持つでしょう。

「違う」という思いがすぐに差別につながるとまでは言いません。特別支援学級の子どもたちも、通常の学級の子どもたちも、「みんな同じクラスの一員だ」と感じてほしいんです。

学校には様々な行事があります。それらの行事に、交流する通常の学級の一員として参加することが、特別支援学級の子どもにも、通常の学級の子どもにも大切な学びになると思います。このことは、私が勝手に思うのではなく、文部科学省が「交流及び共同学習」として勧めていることです。もちろん行事だけではなく、交流できることは積極的に交流することが望ましいと、私は思います。現在のインクルーシブ教育にもつながります。

名簿が同じだと、お互いが「同じクラスの一員」と感じ、より交流しやすくなる。そう考えます。

 

名簿だけではなく、この時、通常の学級の担任にお願いしたのは、生徒が目にふれるものはすべて、同様の対応をしてほしい、ということです。

例えば、教室の机、ロッカー、靴箱、班や係の名簿、面談を行うときにはその順番を示す名簿まで、生徒が目にふれるものはすべて同じ対応をお願いしました。

これらの対応を、先生方は、協力してくれました。面談の日程の中にも入れてその面談はどうするのかなど、学年主任や担任との調整も必要でしたが。

 

名簿がそうだからというわけではありませんが、この学校では、特別支援学級の子どもも自分たちと一緒なんだ、という雰囲気が、通常の学級の中にやがて強くなっていきました。


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