特別支援学級での校外学習6

ある中学校の特別支援学級における校外学習の実践報告、6回目。

前回は、公共交通機関の乗り方、支払い方の練習の話でした。

事前指導最後の仕上げとして行ったのは、実際の動きの練習でした。

まずは、しおりの「行動予定表」を読みながら、当日の動きの確認をしました。

その時、下見で撮影した写真を使って、バスを降りたら、駅のどこに向かえばいいのか、何番線のホームに行けばいいのか、乗り換えはどうすればいいのか、など実際の映像を見ながら確認しました。

しおりの「地図」を使って、現地の駅に着いてから、どう行けば目的の水族館に行くかも確認しました。

机上での確認の後は、実際に動きの練習をしました。

当日を想定して、校舎内を移動しながらの練習です。

学級で出発式の練習をした後、廊下に出て、移動する練習。移動は、実行委員長を先頭に、班ごと移動です。適当な場所を「バス停」に見立て、そこに集合する練習。班長が集合を指示し、点呼係が人数を確認して報告。というように、実際に係が、生徒たちが、どう動けばいいのかを、校舎内を巡りながら練習を行いました。

以前、養護学校で教育実習を行った際、校外学習の事前学習として行っていた実践に倣ったものです。

生徒たちはこうして、自分の係の仕事の練習を実際にし、また、班ごと集団で行動するということも、言葉だけでなく実際に体験していきました。

みんなで楽しく練習しました。こういう練習の積み重ねが、当日、自分たちで行動できる力につながるのだと思います。当日、先生に言われて行動したのでは、何の学びにもならないのです。

こうして、この時は、校外学習の事前指導に比較的多くの時間をかけました。

すべて、当日、生徒が自分たちで行動する校外学習を作るためです。

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