特別支援学級では、一般的に数字の評価ではなく、文章表記による評価であることが多く、テストを行う必要はないと思います。
しかし、私が今まで経験した特別支援学級では、その学校の定期テスト期間に、テストを実施してきました。
よくやったのは、国語と数学、あとは英語。理科や社会もやったことがありますが、多くは国語と数学ですね。
主に授業でやった内容、授業でやったのと同じプリントなどから出題したテストです。
一人ひとり違うテストの時もありますが、授業と同じプリントなどを使えば、そんなにテスト作りが負担にはならないと思います。
特別支援学級でテストを行う理由は、次の通りです。
⒈ 生徒たちの学習の一つの目標になる
特別支援学級でも授業をしています。
テストは、その授業の区切りとなり、生徒たちの目標にもなります。
テストがあるから頑張ろう、前回のテストよりいい点をとろう、など、生徒の意識に意味付けることもでき、学習に対する一つのきっかけにもなると思います。
⒉ 生徒たちの家庭学習の一つのきっかけになる
通常の学級では、テスト前に家庭学習の計画を立てたりします。
同じことを、特別支援学級でも行います。
と言っても、自分で学習課題を見つけることが難しい場合も多いので、宿題として、授業でやっているプリントなどを渡します。全く同じもので、いいと思います。復習です。
その宿題から、テストを出題します。
学校だけでの学習には限界があるように思います。
家庭学習のきっかけを作ることは、無駄ではないと思います。
⒊ 生徒たちにとって、テストを受ける練習になる
進路選択で、特別支援学校にしろ、サポート校にしろ、入試があります。(私の勤務する地域ではあります。ただ、その入試が合否に関係することはありませんが…)
テストを受ける経験は、必要なものだと思います。
生徒によっては、将来、運転免許や、何かの資格を取ろうとする人もいるかもしれません。
だから、テストを受ける経験は、必要なものだと思います。
また、他の生徒と同じように、「今日はテストだ」と言えることも、生徒にはプラスなのだと思います。
⒋ 生徒の成功体験につながる
授業でやった内容です。一人ひとりに合わせた出題ができます。
うまく作れば、高得点がとれる生徒もいると思います。
そうすれば、一つの成功体験にすることもできます。
⒌ 教員にとって、指導の振り返りになる
通常の学級の指導でも同様ですが、生徒のテストの出来を見ると、自身の指導の振り返りmになります。
特に特別支援学級で、個別に指導している場合、その指導が生徒にとってどうだったのか、きちんと振り返ることは重要だと思います。
学校によっては、テスト期間は自由に体育館などが使えるから、体育館でレクリエーションをしたり、調理室で調理実習をしたりするところもあると聞いています。
生徒の実態によって、それでもいいと思いますが、近年、特別支援学級にも様々な生徒が在籍しています。
テストを受けるという経験を必要とする生徒も、多いのではないかと思います。
そのような考えから、テストを行うという実践をしています。