このところ、ブラック部活動などと言われ、部活動のあり方が話題になっています。
確かに部活動は生徒や教員に過度ともいえる負担を強いる事実はあると思いますが、生徒にも先生にもプラスの意味も多くあると思います。
巷の言説には、同感できるところもありますが、ここでは、これ以上、追求しないでおきたいと思います。
とにかく、現在の中学校では、部活動が、いろいろな意味で、大きな地位を占めています。それは、否定できないのではないでしょうか。
職員室で生徒の話題がでれば、「何部の生徒でしたっけ」などと、確認する先生が必ずいます。
何かの席で、生徒に話しかける際、「きみは、何部なの?」という言葉が、よく使われているように思います。
全校集会では、校長が部活動のがんばりや努力、成果をほめ、対外試合で賞をとれば、大々的に発表されます。
実際、部活動は、教育の中で、重要な地位を占めているのです。
であれば、特別支援学級の生徒にとっても、同じなのではないでしょうか。
特別支援学級の生徒に、部活動が閉鎖的な対応をとる学校のことを、聞くことがあります。
生徒にもよりますが、特別支援学級の生徒が部活動入部を希望すると、過度に心配する教員がいます。
もちろん、心配していただくこと自体問題ないのですが、入部に拒否的な対応を取るのは、違うと思います。
部活動は課外活動ですから、個別に特別支援学級担任や介助員が付き添うことはできません。
運動部など対外的な活動があれば、電車やバスで、移動しなくてはなりません。
顧問の先生が、常につけるとは、現在の多忙な教員の実態からも、限りませんので、先輩や同級生の指示、必要があれば自分の判断で動けなければなりません。
そういう条件があるのは事実ですが、すべて特別支援学級の生徒だからといって、何か通常の学級の生徒とは違う条件をつけるのはどうかと思います。
活動の希望があり、通常の学級の生徒と一緒に活動できるのであれば、入部を認めるべきだろうと思います。
通常の学級の生徒にとっても、3年間活動するのは難しい場合もあります。
特別支援学級の生徒も、同様です。
活動自体がその子に合わない。
部員との人間関係が、うまくない。
そういう理由で、退部する例を何度も見ました。
一方、部員や顧問がその生徒を上手にフォローし、みんなの助けで3年間、続けられた例も見ました。
そのにあった活動を認める。
その子ができるような環境設定をする。
まわりの対応で、続けられることも多いのではないでしょうか。
そういう部活動経営がなされるよう、学校全体で共通理解をしていく必要があると思います。
そのために、管理職が中心になっていかなければいけないと思います。
希望する生徒の部活動入部が叶えられる学校が、増えるといいな、と思います。