特別支援学級と「育成を目指す資質・能力の3つの柱」

学習指導要領が改訂されました。

さて、話題の「育成を目指す資質・能力の3つの柱」は、特別支援学校学習指導要領にも、はっきり書かれているようです。

第2節の3に、こうあります。

児童又は生徒の障害の状態や特性及び心身の発達の段階等を踏まえつつ,次に掲げることが偏りなく実現できるようにするものとする。

(1)知識及び技能が習得されるようにすること。

(2)思考力,判断力,表現力等を育成すること。

(3)学びに向かう力,人間性等を涵養すること。

 

まさしくこれらは、

「何を知っているか、何ができるか(個別の知識・技能)」
「知っていること・できることをどう使うか(思考力・判断力・表現力等)」
「どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか(学びに向かう力、人間性等)」

という、「育成を目指す資質・能力の3つの柱」のことです。

 

 

現行学習指導要領の通常学級の指導の中でも、多くの教科が、「関心・意欲・態度」「思考・判断・表現」「技能」「知識・理解」などの観点別評価が行われてきました。

そんなことは分かっていたのですが、特別支援学級の指導の中で、正直、そんなに意識してきませんでした。

何かの研究授業の時に、指導案上には、いくつかの観点らしきものを記述するくらいで、日常の活動の中では、そんなに意識してきませんでした。特に、教科の指導で。

生活単元学習では、例えば、調理のメニューを自分たちで考えさせて「関心・意欲」を高めたり、レシピを調べ、時間内にでき、おいしそうなメニューはどれか「思考・判断」したり、実際に調理体験を重ねる中で「技能」を高めたり、そうして調理器具や材料、目乳や調理方法の「知識」を高めたりしてきたように思いますが。

 

 

現行の学習指導要領でもそうだったのでしょうが、改めて、特別支援教育でも、そういう観点別の取り組みが必要なんだということに、気づかされたということです。

見直してみると、最近発表を聞いた、横浜国大附属でも、町田の丘学園でも、きちんと観点別に目標を設定し、評価もしています。それらが学習指導案に書かれています。

 

2月も終わりに近づき、そろそろ来年度の教育課程編成に向けて動き出さなければ行けません。

来年は、生活単元学習だけではなく、教科の指導においても、観点別に目標を設定し、指導し、評価することを考えていこうと思います。

新しい教育の流れに、特別支援教育も、同様に乗っていく必要を、改めて痛感するこのごろです。


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