全特連関東甲信越地区大会東京大会に参加しました

 

平成29年8月9日(水)、東京都の調布市で行われた、全日本特別支援教育研究連盟関東甲信越地区特別支援教育研究協議会東京大会に参加しました。この会は、東京都特別支援教育研究会夏季研究大会も兼ねていて、たくさんの東京都の特別支援教育に関わる先生方が、準備、運営等をされていました。
今年一番と言われた猛暑の中、ほんとうにありがとうございました。

全体会では、筑波大学の柘植雅義先生が「これからの特別支援教育について ~インクルーシブ教育の今後の可能性~」と題して記念講演をしていただきました。
柘植先生の温かみのある話し方は、聞いていてとても気持ちのよいものでした。内容も、とても興味深くうかがいました。

とても内容の濃いお話しだったのですが、その中で、こんな言葉がありました。

「どうして、ある自治体では域内の全ての小学校に特別支援学級が(場合によっては複数)設置されているのに、他の自治体では5~6校に1校くらいの割合でしか設置されていないのか?

実際、柘植先生が会場の聴衆に挙手を求めたとき、私のまわりの多くの方々は手を挙げていませんでした。
すべての小中学校に特別支援学級がある自治体で教員をしている私にとって、それが当たり前だった(それ以上に、ようやく数年前に全校設置になった自治体に対して「ようやくだよ」と遅さを批判していました)のに、全国的にはそうではないのだ、という現実を改めて知りました。

午後の分科会でも、ちょうど似たような話になりました。
東京都のある区の先生は、区内約50校の小学校の中で特別支援学級がある学校は一ケタとのことでした。

インクルーシブ教育が叫ばれる時代です。
昨年の相模原の事件を思うと、障害のあるなしにかかわらず、子どもたちが共に生活し理解し合う必要を大きく感じるところです。
しかし、現状は、特別支援学級がない学校、障害のない子どもたちが障害のある子どもたちと接することのできない学校が多く存在しているということに、少なからずショックを受けてしまいました。

それぞれの自治体には、事情や考えがあるものだと思います。
だから、少ないのが悪いとか、全校配置がいいとか、一概に言うことはできないのだと思います。そういう物言いは、慎まなければいけないのではと、思います。ここの文章も、そういう立場で書いていることを断っておきたいと思います。

偶然、私の学校には通常の学級と特別支援学級があります。
私に何ができるのだろう、そんなことを考えさせられた1日でした。


Tags:


Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です