特別支援学級の生徒は、朝の会、帰りの会、学活、総合に交流する 2

ある中学校では、特別支援学級の生徒は、朝の会、帰りの会、学活、総合に交流することを基本としているという話の2回目です。

「学活」の時間は、学校によっていろいろな取り組みがなされていると思います。そこは「学級」での活動ですから、その学級のメンバーであれば、当然その場にいるものと考えられます。「学活」の内容の中には、特別支援学級の生徒には直接関わらない内容や難しい内容の時もありますので、そういう時は交流しない生徒もいましたが、基本は交流ということで、そのクラスの一員であるということを、特別支援学級、通常の学級の生徒それぞれに意識づけることとなりました。

「総合」の時間も、学校によって取り組み方は様々だと思います。ある中学校では、学年単位での活動が行われていました。1年生は、宿泊体験学習、サツマイモ栽培、2年次の遠足に向けた学習。2年生は、遠足、職場体験学習。3年生は、修学旅行、進路学習について行われていました。ご覧のように、この時間はそれぞれの学年行事に直結する内容なので、交流することで、それぞれの学年行事にもスムーズに参加することができました。3年生の進路学習についてのみ、できる生徒のみという対応をとりました。

 

さて、1日の中で、朝と帰りには必ず交流し、学級での活動である「学活」「総合」の時間も交流する。このこともあってか、通常の学級の生徒も先生も、特別支援学級の生徒がそのクラスの一員であると当然のように思う雰囲気ができていきました。学校全体にインクルーシブの雰囲気ができていったように思いました。

「学活」や「総合」は、特別支援学級の担当者にしてみると、特別支援学級の特色を生かした指導をしたいと強く思うもののように思います。朝の会や帰りの会もそうです。そこを交流するというのは、特別支援学級の先生にとっては、一番大切な教育を他に持って行くようで、受け入れられないと感じる方も多いのではないかと思います。

当時、私たちの合い言葉は「子どもは子どもの中で育つ」でした。

同い年のより多くの子どもたちとふれることで、様々なことを学んでほしい。その願いから、このような交流を考え、実行していました。

この交流の基本的考えをもとに、ある中学校の実践はすすめられました。


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