週刊東洋経済が「学校が壊れる」を特集

週刊東洋経済という雑誌が、9月16日号で「学校が壊れる」という特集を組みました。

このところ、学校の問題点について、ようやく、マスコミ等が取り上げられるようになってきたように思います。文部科学省も、教員の勤務について、考えようとしているようです。

「いい傾向だ」などと、他人事のように考えていましたが、私も実は当事者なのですね。

 

教員の長時間労働が話題となっています。

私自身、問題意識は持っていました。

以前の学校では、だいたい7時半過ぎ8時前くらいに出勤し、退勤するのは8時から、遅いときは9時をまわっていました。土日も部活等で出勤しながら仕事をし、部活がなく家にいる日も、持ち帰った仕事をしたり、仕事に関する本を読んだりしていました。

今日も日曜日。実は部活があって学校に行ってきたのですが、職員室では仕事をしている先生方が何人もいました。

そういう現状に、仕事が多すぎる。勤務時間内に終わらないこの仕事量を何とかしてほしい、と、長い間、思ってきました。これは、自分自身何とかしようということでなく、だれかに何とかしてもらいたい、という思いだったような気がします。

 

今回の特集記事を読みながら、そういう「長時間労働が普通に行われている学校現場」をわれわれ教員が「作ってきた」ことも、一つの問題だったんじゃないか、とふと思いました。

 

先程、7時半から8時前に出勤し、8時から9時過ぎに退勤、土日も仕事、家にいる日も仕事をしたということを書きました。

仕事の一部は、自分でやろうと決めた事柄だったように思います。どういうことかというと、授業の準備であったり、学級経営(特別支援学級担当なので特別支援学級の経営に関することです)に関すること、生徒にこういう形で提示したら分かりやすいだろうと教材を工夫したり、生活単元学習などをどうやって指導していこうかという計画や具体的な指導方法の検討、週ごと家庭や生徒に渡した細かい時間割等。

これら一つ一つはだれかがやりなさいと指示したものではなく、特別支援学級主任として、特別支援学級の生徒に対してこういう指導をやるといいのではないか、今の問題に対してこういう対策をとったらいいのではないかなど、具体的に考えながら、自分で決めて取り組んできたものです。

教員の仕事は、やればやるほど、もっとよくしよう、もっと工夫しようと思えば思うほど、増えていきます。ここまでという終わりはありません。

そうやって、よりよい教育を目指そうとした結果、勤務時間がどんどん長くなってしまっているのだと思います。

そうやらざるを得ない状況もあります。勤務時間内では解決できない問題、多様化する生徒たちに対する指導を考え始めたら時間はどんどん過ぎていきます。

人を増やす。仕事を精選する。そういうことは、行政がやってくれないと、困ることです。

でも、もしかしたら、自分自身、何か業務をスリム化することができるんじゃないか。何でもかんでも取り組むのではなく、精選すべきじゃないか。

今回の特集を読みながら、だれかに何とかしてもらいたいという思いだけではなく、自分自身も取り組む必要があるんじゃないか、そんな、当たり前のことを改めて感じました。

 

 

この「中学校の特別支援教育を考える」は、だれかのお役に立てたら、何かのヒントになったら、という思いがあって始めました。

どうやって特別支援教育をすすめていけばいいか悩んでいる方の、少しでもお役に立つことで、その方の時間の節約につながり、長時間労働に一つ石を投じることができれば、と思います。


Tags:


Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です