通常の学級で、特別支援の観点を持って話をする

平成24年に、文部科学省が行った「通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査」によれば、

学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、高機能自閉症等、学習や生活の面で特別な教育的支援を必要とする児童生徒数について、

約6.5パーセント程度の割合で通常の学級に在籍している可能性を示している。

通常の学級の担当の先生方は、このことに注意しなくてはいけないのではないかと思う。

 

学級で話をするとき、こんな注意をしてはどうだろうか。

 

1 話を簡潔にする。

長々話をしたのでは、最初に話した内容は、話が終わる頃には、頭から抜けてしまっているかもしれない。

大切なことに絞って、簡潔に話すことが必要なのだと思う。

 

2 話の内容を箇条書きにして示す。

それでも何点か話さなければならないときは、箇条書きにして、黒板に貼っておいたらどうだろう。

たとえば、朝の会の連絡事項。黒板に貼っておけば、後々まで、確認できる。

そうすれば、昼休みに集合がかかっていた係の打合せも、忘れないかもしれない。

 

3 抽象的な話を避ける。

具体的な方が分かりやすい、抽象的な言葉では想像することが難しい場合がある。

きちんとした姿勢をしなさい。ではなく、背筋を伸ばしなさい。といった方が、分かる場合もある。

 

4 話を横道にそらさない。

先生はよくこれをやる。

それはそれでいいのだけど、理解させたい重要なことがあるのなら、あえて、それだけを話した方が、かえって、分かりやすいこともある。

 

5 視覚に訴える。

言葉だけだと、伝わらないこともある。だけど、実物などがあると、理解しやすいこともある。

視覚優位の生徒は意外に多いと思う。言葉はすぐに消えてなくなってしまう。

実物、模型、絵、話ながら黒板に言葉を書いたっていい。

とにかく、言葉で話すだけではなく、視覚に訴えることが必要。

 

6 そこにいる生徒は、全員、書いてある漢字が読めるのか。

視覚に訴えようと思って、板書した。

あなたのクラスの生徒は、全員、書かれた漢字が読めるのですか?

読めるなら、問題ない。

だけど…

特別支援学級の教室で、読めない子もいるのに、平気で漢字を書く先生を見かけたことがある。通常の学級も、同じだと思う。

生徒に教育的ニーズに合わせた板書が必要だ。


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