東京都立町田の丘学園山崎校舎 公開研究協議会に参加しました

2月9日(金)、東京都立町田の丘学園山崎校舎の公開研究協議会に参加しました。

この学校は、昭和48年に開校した、肢体不自由教育部門と知的障害教育部門の、それぞれ小、中、高等部を持つ特別支援学校です。

近年の生徒数増加のため、校舎改築を計画し、現在、知的障害教育部門の小、中学部のみが、仮校舎である山崎校舎で生活しているそうです。仮校舎とは言っても、とてもきれいで、廊下はとても幅が広くとってあり、清潔な感じのするいい校舎でした。

当日は、全体会のあと、公開授業の参観時間が2時間近く確保され、小、中学部のいろいろな授業を参観することができました。午後は、まず、全体報告会として、この学校で取り組んでいる外部専門員の活用と、チーム研というOJTの報告がありました。そのあと、全体と、小、中学部それぞれの研究報告があり、最後に講評を東京学芸大学の先生がされていました。1日日程で盛りだくさん内容でしたが、有意義な1日を過ごすことができました。

 この学校の研究のポイントは、「活動分析」というものでした。

活動分析」とは、行動や作業を小さな単位に分けて時系列に並べ、課題や実態を把握することです。

応用行動分析学の課題分析と同じものであると、東京学芸大学の先生が説明されていました。

行動や作業を小さな単位に分け(いわゆるスモールステップですね)、それを表にします。そして、一人一人の生徒について、その項目が自発でできるのか、言葉かけが必要なのか、指さしが必要なのか、身体支援が必要なのか、評価をします。ここで、指さしや身体支援が必要であれば、その原因を考えます。教材教具に問題があるのか、指示の方法に問題があるのかなどです。これを改善し、子どもたちが一人で自発遂行できるようにしていこうというのです。(私の理解をもとに書いたので、理解が間違っていたら、申し訳ありません)

今年度の小学部の研究テーマは『「児童ができたと実感できる授業作り ~アクティブラーニングと活動分析~』、中学部の研究テーマは『「自ら学ぶ姿勢や態度を育成する作業学習~評価の観点整理と活動分析表を生かした指導~』でした。ともに、活動分析と新学習指導要領の趣旨を関連させた興味ある研究でした。

さて、私自身、近隣の養護学校の授業参観の経験はありましたが、どうしても中学生の進路としての高等部の参観が主でした。そのせいもあってか、小、中学部の授業参観は新鮮でした。先日の横浜国大附属は、できる生徒が多かったので、今回のその地域の子どもたちが通う特別支援学校の参観は、そのナマの実態を知るいい機会でした。

先生方が、たいへん頑張っていたのが印象的でした。教材を工夫されていて、校舎内に教材開発室という専門の作業する場所もありました。参観した教材等をもとに、勤務する学校でも応用してみようかなと思っています。

国語・算数という授業では、多くは、前半にみんなで学習し、後半は個別学習をしていました。当たり前なのかもしれませんが、「そういうふうにやればいいんだ!」なんて、あまりにも基本的なことに気づいている自分がいました。そんな気づきの多い1日でした。

公開していただいた先生方、誠にありがとうございました。

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