私の今までの経験の中で、何人かの特別支援学級の生徒が、部活動に入部していました。
文化系の部活動に、自分のペースで参加していた生徒。
やはり文化系の部活動ですが、顧問や部員の様々なフォローを受けながら、3年間、他の部員と一緒に活動した生徒。
いろいろな問題がありながらも、3年間、運動部でがんばった生徒。
その生徒の状況にもよるので、一概にどうこう言えませんが、この生徒たちが部活動を継続できたのは、生徒自身のがんばりと、そして、周りの人たちの協力も大きかったように思います。
この子たち以外に、残念ながら、途中で、転部や退部の道を選ぶことになってしまった生徒達もいました。
それも経験と考えることもできますが、もっと違う支援ができなかったのかと、今でも、考えさせられてしまいます。
さて、特別支援学級の生徒たちの会話の中で、「高校(養護学校高等部を指しています)に行ったら、○○部に入るんだ」という言葉を、よく聞きます。
実際、養護学校高等部に進学してから部活動に入ったという話をよく聞きます。
今まで、なんとなく聞き流していたのですが、ふと、生徒たちが、部活動というものに、憧れを持っているということなのではないかと気付きました。
部活動と言っても、中高とは違い、活動時間も短いものです。
でも、生徒たちには、大切な経験です。
そこで、かけがえのない様々な学びをしていることでしょう。
部活動というものは、子どもたちにとって、とても重要な価値を持っていることが、こういうことからもわかります。
通常の学校の部活動は、特別支援学級の生徒たちには参加するのに困難が伴います。特別支援学級での授業と違い個別に指導するのは難しいです。通常の学級の生徒と同じことをすること自体が難しい場合もあります。対外試合などがあったときの電車やバスでの移動の問題もあります。子どもだけでいる時に、他の生徒と適切に一緒に行動できるかという問題もあります。
今まで、特別支援学級の担任として、部活動は課外活動だから、自己責任となるというスタンスでした。
部活動については、いろいろな問題が、今も、言われています。
そういうこととは別として、今回、ふと、生徒たちの思いに気付き、学校として、どうすべきなのか、考えさせられました。