特別支援学級での校外学習3

ある中学校での校外学習の実践を紹介する3回目です。

前回は、目標やルールを生徒たちが話し合って決めた所まで、お話ししました。

 

次は、組織決めです。

まず、全体を学年が均等になるように班分けしました。縦割り班というものです。これは、普段全体で作っていた「生活班」を使いました。

班ごとに、班長、写真係、保健係、点呼係などを分担しました。写真係は当日、記録として班を中心に写真を撮る係。保健係は、朝に健康観察をし、緊急時に使う保健セット(絆創膏や体温計などが入っている)を持つ係。点呼係は移動、集合したときに、班の人数を数えて報告する係。あまり仕事が難しくなく、だれでもできそうな係を作っておくと、支援級では有効だと思います。常に大人が指示しなくてはできない係だと、その係をしても、その子に自主性や責任感が十分育たないのではないかと思います。

それらとは別に、全体のリーダーも決めました。実行委員長です。

実行委員長や班長は三年生がそれぞれ立候補しました。2学期中盤です。皆、それなりの自覚がでてきていたようです。係については、他の班員とやりたいものが重なることもあり、調整が少し混乱しましたが、何とかみんな納得して分担できました。

 

次は、「新江ノ島水族館」についての調べ学習を行いました。

まず、教員が調べた水族館の全体像を説明し、どんな生き物がいるのか、簡単に紹介しました。その後は、興味のある生き物について、インターネットや図書室の資料などを使っての調べ学習です。今の多くの子どもにとって、PCは興味あるものです。目的を持って、インターネットで情報を検索するということは、将来にわたって必要なスキルであると思います。ローマ字入力やかな入力など、自分のできる方法を使っての検索のしかたなど、それぞれ教員がアドバイスしながら、調べました。中には、本で調べたいという生徒もいたので、図書室でも行いました。

そうして、自分が興味ある生き物を、それぞれの生徒が調べました。調べた内容は、画用紙に絵を描き、説明も加え、まとめました。そうしてできた作品は、廊下に掲示しました。

 

校外学習を題材にして、話し合いやPC、図書室を活用しての調べ学習など、いろいろな学習に取り組んでいるのが、おわかりだと思います。この実践の目指すものが見えてきたのではないでしょうか。


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